外壁塗装で使われる塗料には「艶有り」と「艶消し」があります。
外壁を塗り直す際に使う塗料の違いを指し、艶有りの事をグロス、艶消しの事を艶無しやマット仕上げとも言います。

艶有塗料と艶消し塗料の違いは?
外壁塗装の艶ありと艶なしの考え方は、太陽光などの光源の反射率の違いです。
反射率が高い塗膜の場合は「艶あり」になり、反射率が低い塗膜の場合は「艶なし」になりますが、塗料は「光の反射が多い塗料と少ない塗料の2つだけ」という訳ではありません。
「艶なし」「3分艶」「5分艶」「7分艶」「艶あり」と5段階の艶に分類がされています。
分類の仕方は光の反射率の測定結果によって分類します。
水平方向から60度の角度(反時計方向)から、100%の光源の光をあてます。また水平方向から60度の対称側(時計方向)に反射した光が反射された光がどれだけ戻るってきているのかを数値化(%)で表します。
[反射率の分類]
艶分類 | グロス値 % (光沢率) |
艶なし | 約 5 %(以下) |
3部艶 | 約 15 % |
5部艶 (通常 半艶といわれています) | 約 35 % |
7部艶 | 約 60 % |
艶あり | 約 70 %(以上) |
塗装業界ではグロス値(光沢率)を基準に、艶あり・艶消しを呼び分けています。
グロス値が70%以上であれば艶あり、5%以下は艶消しです。あくまで目安なので、メーカーによって光り具合に差があるものも多いです。
艶有りと艶消しの比較写真(塗り板)

艶あり・艶消しのメリット
艶有り
- 汚れにくい
- 外観の印象が良くなる
- サイディングの凹凸、テクスチャーが目立つようになります
- 耐候性がある
艶消し
- 落ち着いた雰囲気で高級感がある控え目なおしゃれ感
- 和風調の建築物にあいます
- 長期的にみて劣化の最終段階まで、劣化の状態が維持される
- 艶の変化が少ない
艶あり・艶消しのデメリット
艶有り
- 光沢のある外壁を避けたい人には不向き
- 長期的では、つやも劣化して光沢も薄れてきます
- つや消しと比較して、高級感に少し落ちます
- 古い町並みや落ち着いた周辺環境には不向き
艶消し
- 汚れが付きやすい
- 撥水性が悪くなるので湿気のある壁面にはコケ、カビの発生しやすい
- 艶有り比較して耐候年数が短い
艶有り塗料・艶消し塗料はどちらがいいの?
モルタル壁なのかサイディングなのかによっても変わってきます。サイディングでテカテカな壁は品が無く見えますし、ジョリパット外壁や砂壁調の外壁には、ツヤツヤの塗料は合いません。
艶有り・艶無しのどちらが良いのかということですが、好みの問題ですのでどちらでも構いません。最終的には自分の好みで外壁の艶を決めることをオススメします。
艶が有る方が、耐久性が高く汚れが付きにくいメリットがあり、総合的に考えれば艶ありを選ぶべきでしょう。しかし、差が出るのは始めの2~3年だけです。耐久性もそれほど大きな差にはなりません。
いくら塗装工事が無事完了したとしても、「自分の家の外壁が気に入らない」となると、せっかくの外壁塗装も台無しです。確かに、艶によってメリット・デメリットは分かれますが、外壁の艶を決める最終的な要素は、結局あなた自身がどうしたいか?という点が重要です。
なので、外壁の艶は、あなた自身が良いと思ったものを選びましょう。
塗替えをお考えの方は、ぜひ塗装職人専門店のタカハシ美装をお尋ねください。